明日からはじまります!
麻の敷物
今までの敷物をリニューアルしまして
糸も一から考えました。
ティーマット
生成り、よもぎのグリーンベージュ、青紅葉のグレーです。
夏向きにいいかなと思い、生成りも用意しました。
亜麻色と白色の糸を合わせたアイボリー調です。
お茶の時間にお気に入りの器とあわせてもらえましたらうれしいです。
インテリアとしてもぜひぜひです。
テーブルランナー
野性味ある麻糸を緯糸にして
ざっくりとした雰囲気に。
経糸は柿渋染め、緯糸は生成りがロングサイズ。
玉ねぎ皮染めがショートサイズ。
両脇のラインが藍染めです。
シンプルながら存在感ある布に仕上がったと思います。
布一枚でも気分も新鮮に模様替えできると思います。
狭い我が家はだいそれた模様替えもできませんが、
ガラスの風鈴を吊るし、夏向きの敷物を敷いてみたり
お気に入りの藍染めの手すき和紙のカードを飾ったりして
ささやかな夏じたくです。
*
麻糸の思い出。
麻糸の敷物に取り組むにあたって、
資料を見返していたら、むかしむかしの資料がでてきまして
懐かしい気持ちで振り返りました。
修行時代に師が出張でしばらく留守にする間、
麻の布巾の制作の課題を与えてもらいました。
(ちょうど入れ替わりの時期でスタッフ一人だったこともあって。)
工房内の麻糸を自由に使って織るというものでした。
はじめて自分で考えて織ることができるうれしさと
右も左もわからず、のスタートでした。
まずは、麻素材について調べ、布巾についても
できる限り調べました。
ご近所さんで親しくしてもらってた方が生活系の本や雑誌の
布巾特集のページを見せてくださったり、
長年リネンの布巾を使ってる方からお話を聞いたり
布巾をお借りして、ルーペで観察してみたり。
ご近所さんの助け舟が良いヒントになり、道しるべとなってくれました。
そこからは、試し織りを重ねて、これと思うものに近づいてゆく。
心細くなるような山奥の工房でしたが
真夜中まで工房にこもること数日、師の帰ってくるまでに
なんとか完成させることができました。
でも、できは、使いやすい布巾とは言えませんでしたね。。。
調べてやってみて、その時に思ったことは
工房にある糸は師の作品用に用意された麻糸で布巾には向いてなかったということ。
なかなかうまくはいきませんでしたが、
用途のある布を織るということ、素材や糸の構造や密度のこと、
その時に試行錯誤したことはおおきな収穫となりました。
何をどのように織るか、答えはなく、
最後は自分の感覚を頼りにして、たどり着く。
創作のおもしろさでもあり、むずかしさでもあるな、と今も思う。。。
芒種
芒とは麦や稲など、穂先にある針のような毛のことで
芒のある植物の種を蒔いたり、麦の刈り入れや田植えを行う季節のこと。
その色を活かすように織りました。
野草の息吹を色から感じてもらえましたらうれしいです。
結葉
6/5(土)からはじまるヒナタノオトさんの
オンラインストアでの企画「糸ぬの歳時記」に向けて
作品を無事に発送しました。
作品についてすこしずつ紹介させてもらいます。
結葉(むすびば)
木々の枝葉が茂り、重なり合って、結ばれたように見えること。
木々を見上げた時の葉の重なりの美しさ、
透ける空、吹き抜ける風、ざわめき、の情景を
「結」という言葉で表現されていて
自然界の中でそれぞれ仲良く手と手をとりあっているような様子。
「結葉」という言葉がとても心に響き、
今回、制作に取り組みました。