赤麻染め
今年も赤麻染めの季節が巡ってきました。
いつもの採集の場所は草刈りされていてあまり収穫できませんでした。
家からすこし遠くの場所ですが、ちらりと通った時に生えていたなぁと
思い返して行ってみると、わさわさとじゅぶんなほどに!
草木染めをしていると、どこへ行くにも草を探す目になってしまいます。笑
今年もお鍋いっぱいに染液がとれたことに感謝です。
数日かけて煮出しまして、
一週間近くかかって染めました。
だいたい他の草は染液を置くと色がにごるので
早めに染めてしまいますが
赤麻は置いておくことで赤みを増すのでこういったことができます。
上の段は1番液で染めた綿と麻、
下の段は2番液で染めたアルパカウールの糸。
1番液のレンガ色は心落ち着く雰囲気で
2番液のくすんだピンクはかわいらしさもあって気に入っています。
綿糸の試し織り。
ようやく使う糸の組み合わせも決まり、今度は実寸で織ってみています。
秋には、また小座布団をつくりたいと思っています。
心地良い座布団をつくれたら…と意気込んでいます。
梅雨明けまでもう少しでしょうか。
暑い夏がやってきますね。
どうぞお体に気を付けて、やすみやすみ過ごしましょ~。
これからの展示の予定
ありがとうございました。
先々週末からはじまったヒナタノオトさんのオンラインストアですが
見てくださった方、お選びくださった方、
本当にありがとうございました。
お選びいただいた作品が
暮らしの中の布づかいの楽しみのひとつとなりましたら幸いです。
丹精込めて制作したものが選ばれていき、
作り手としてとても幸せな気持ちです。
これからの制作の活力もいただきました。
ありがとうございました。
数は少なくなりましたが
6/16(水)までご案内いただいています。
他の作り手の皆さんの作品もすばらしいものがたくさん並んでいますので
どうぞご覧ください。
ソラノノオト→☆
これまで本当に本当にお世話になってきたヒナタノオトさんが
日本橋小舟町から浜町にお引越しされます。
小舟町での営業日はあと3日!
15日(火)、16日(水)、19日(土)です。
移転応援セールもされてるそうですので
お近くの方、どうぞいらしてみてください。
手しごとを結ぶ庭(クロージングのお知らせ)→☆
もともと浜町ではじめられたヒナタノオトさんが
小舟町に引っ越されたのが2011年で、
私がはじめて工房からの風に応募したのが2012年。
それからのお付き合いでしたが、
浜町の時のお店にも伺ったことがありました。
まだ修行時代の時のことで、
お店も並んでる作品の数々もすべてが私にとっては
まぶしく、あこがれの場でした。
工房からの風への出展をきっかけに
はじめてヒナタノオトでの展覧会に作り手として作品を出品させてもらった時は
本当に舞い上がるようなうれしい気持ちだったことが
思い出されます。
悩む、作る、の繰り返しの日々で
ヒナタノオトさんと関わらせてもらったことで
本当にたくさんのことを学ばせてもらいました。
これからも大切にしていきたいようなことばかりです。
良い作品がつくれるように作り手として長く続けていけるように
引き続きがんばっていきたいと思います。
*
豆ごはんおむすび♪
昆布と塩少々で炊きます♪
明日からはじまります!
麻の敷物
今までの敷物をリニューアルしまして
糸も一から考えました。
ティーマット
生成り、よもぎのグリーンベージュ、青紅葉のグレーです。
夏向きにいいかなと思い、生成りも用意しました。
亜麻色と白色の糸を合わせたアイボリー調です。
お茶の時間にお気に入りの器とあわせてもらえましたらうれしいです。
インテリアとしてもぜひぜひです。
テーブルランナー
野性味ある麻糸を緯糸にして
ざっくりとした雰囲気に。
経糸は柿渋染め、緯糸は生成りがロングサイズ。
玉ねぎ皮染めがショートサイズ。
両脇のラインが藍染めです。
シンプルながら存在感ある布に仕上がったと思います。
布一枚でも気分も新鮮に模様替えできると思います。
狭い我が家はだいそれた模様替えもできませんが、
ガラスの風鈴を吊るし、夏向きの敷物を敷いてみたり
お気に入りの藍染めの手すき和紙のカードを飾ったりして
ささやかな夏じたくです。
*
麻糸の思い出。
麻糸の敷物に取り組むにあたって、
資料を見返していたら、むかしむかしの資料がでてきまして
懐かしい気持ちで振り返りました。
修行時代に師が出張でしばらく留守にする間、
麻の布巾の制作の課題を与えてもらいました。
(ちょうど入れ替わりの時期でスタッフ一人だったこともあって。)
工房内の麻糸を自由に使って織るというものでした。
はじめて自分で考えて織ることができるうれしさと
右も左もわからず、のスタートでした。
まずは、麻素材について調べ、布巾についても
できる限り調べました。
ご近所さんで親しくしてもらってた方が生活系の本や雑誌の
布巾特集のページを見せてくださったり、
長年リネンの布巾を使ってる方からお話を聞いたり
布巾をお借りして、ルーペで観察してみたり。
ご近所さんの助け舟が良いヒントになり、道しるべとなってくれました。
そこからは、試し織りを重ねて、これと思うものに近づいてゆく。
心細くなるような山奥の工房でしたが
真夜中まで工房にこもること数日、師の帰ってくるまでに
なんとか完成させることができました。
でも、できは、使いやすい布巾とは言えませんでしたね。。。
調べてやってみて、その時に思ったことは
工房にある糸は師の作品用に用意された麻糸で布巾には向いてなかったということ。
なかなかうまくはいきませんでしたが、
用途のある布を織るということ、素材や糸の構造や密度のこと、
その時に試行錯誤したことはおおきな収穫となりました。
何をどのように織るか、答えはなく、
最後は自分の感覚を頼りにして、たどり着く。
創作のおもしろさでもあり、むずかしさでもあるな、と今も思う。。。