服はくすり

日々・制作

梅雨入りしましたねー。
台所で、なめくじがゆっくり歩いてましたー。
ちょっと前にかいた「感覚をとぎすます」の続きのような話です。
長くなりそうですが、おつきあいいただけたら
うれしいです。

知り合いの方から、身体の調子が良くない人が
草木染めした服を着ると、身体が楽になるって話を聞いて、
へーそうなんだーって、しばらくそのことが気になってました。

それからすぐ後に、知り合った
草木染めした布で洋服をつくっている
habetrot (ハベトロット)のかじたさんに
まさに気になってたことを、
教えていただきました。
かじたさんのブログから、おことわりしてシェアさせてもらいます。

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「草根木皮、これ小薬なり。
鍼灸、これ中薬なり。
飲食衣服、これ大薬なり。
身を修め心を治める、これ薬源なり。」

中国最古の書物の一つ 『書経』より

 

昔の人は植物にさまざまな薬効があることを知っていて
草木染めは そのエキスに布をひたして湿布を作ったことが
始まりだそうです。

薬を飲むことを「服用する」というように
衣服は 草木の薬効を皮膚を通して吸収させ
病をいやすものだったのです。

昔の人たちは 植物のパワーを感じ取っていて
服を着ることによって 自然界のエネルギーを取り込んでいたのです。

さとう うさぶろう 『あいをよる おもいをつむぐ』より抜粋

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すごーい!!!
この偉大なお言葉は、心の奥底までずしりときました。
植物には薬効があり、本来、衣服は、草木の薬効やエネルギーを
身体に取り込むためのものでもあったのですね。

草木染めをするようになってから、数年経ちますが、
草木染めの薬効とかそういった角度から考えたこと、
ありませんでした。
草木染めの根源も知らずに染めていた、
今までの自分に正直がっかりでした。。。

思えば、今まで色ばかり見てました。
どうしても、淡く染まりがちなのでなるべく濃く染めたい。
堅牢度が弱いので、染めるものも
あまり洗濯しないようなものの方がいいかも、とか、
今まで思っていたことが、ひっくりかえりました。

見た目に淡く染まっていたとしても、
そこには、草木の成分やエネルギーが宿っているのです。
日常に使う肌着や身の回りに目にするもの、つかうものにこそ、
草木染めすることで、草木の恵みを感じたり得たりできるのだと思いました。

私は、今までそんなことにも気付かず
本当になんて鈍感だったんだろうって思いつつも、
初めて草木染めの色を目にした時、初めて草木染め教室で染めた時、
その色の、目に心にひびく美しさに感動したのを
今でも覚えてます。
草木染めを始めた時、まわりからは、
化学染料と比べて手間もかかり染め具合が安定しない草木染めの糸を使って
手織りするのを、仕事としてやっていくことは厳しいって言われても、
どうしても私の織る布には草木染めの糸を使いたかった。

過去を振り返ると、頭ではわかってなくても
身体は、草木染めが自分に合っていること、ここちいいことを知っていて、
導かれるように今にたどりついたような気もします。

話が少々ふくらみましたが、
草木染めのすばらしさを改めて知ることができて、
目に見えない感覚も大事にして、
これからの制作にむすびつけていけたらと思いました。
私自身、日常にもっと染めを取り入れていきたくなりました。

服はくすり、を教えていただいたhabetrotさんに感謝です。

habetrotさんの展示が明日の6月7日から、ギャラリーらふとで始まります!
詳しくはこちらです→

・habetrotさんのそめてあみ帖はこちらです→

 

最近は、身体と心と自然のつながりについて興味があって
その奥深さ・不思議さに触れるたびに、とてもわくわくしています。
この興味の芽生えは、一昨年暮れ辺りから、ゆるーく始めて続けてる
冷え取りのおかげもありそうです。
冷え取り友達(マーマー友達)もできはじめ、いろいろ情報交換したり
楽しんでます。
habetrotさんとも、冷え取り話で盛り上がりました!

冷え取りについては、またたっぷりつづっていけたらと
思います。

いつになく、ながーくなりましたが、
ここまで読んでくださった方、
ありがとうございました。